COLUMNコラム

不安を払拭!気になる中古マンションの安全性を知るテクニック

2017.1.12

リノベーション・リフォーム

中古住宅を時に新築時以上の輝きある住まいに蘇らせる「リフォーム」「リノベーション」。

その概念は中古戸建て住宅だけでなく、中古マンションに対してもしっかりと浸透してきています。

しかしその際に気になるのは「安全性」。

例えば地震に対する強度が新築マンションより劣るのではないか?

また地震以外でも、年数が経っているがゆえに最新のマンションには備わっている最新の設備や対策が十分に施されていないのではないか?

「中古マンション+リノベーション」を検討するにあたり、その安全性を確かめるための基礎知識とそれを見極める方法を考えてみましょう。

1.地震国ゆえに必ず確かめておきたい「耐震性能」

1-1 耐震基準誕生の背景

まずは中古マンションと安全性を考えるうえで、多くの人が気になる「地震被害」。

世界有数の地震国である日本は、これまで多くの震災に見舞われてきました。そのたびに多くの建物が崩壊し、そこで暮らしていた尊い人命や、大切な財産が失われたのです。

もともと1880年の横浜地震(M8.0)や1891年の濃尾地震(M8.0)をきっかけにして、地震と建物に関する研究が本格的に始まりました。そして1919年に誕生したのが「市街地建築物法」です。

しかし巨大地震では、その規模が予測を超えることが多いため、建物の耐震基準を作り遵守させたとしても、その大きな被害を完全に防ぐことができないという現実がありました。そこで、これまで大きな地震による建物の被害が発生するたびに、国では耐震規定の見直しを随時図ってきたのです。

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1923年に発生した関東大震災がきっかけとなり、1924年に木造住宅・鉄筋コンクリート造建築物の地震に対する規定を盛り込み「市街地建築物法」を改正。鉄骨造及び鉄筋コンクリート造の建築物には「適当な筋かい又は鉄筋コンクリート造の壁体を設けること」という事項が加えられました。

1948年、戦時中の空襲で壊滅した市街地がようやく復興しつつあった福井市をマグニチュード7.2の地震が襲います。震度6(一説によると、当時その基準がなかった震度7相当とも言われています)の激しい揺れにより、福井市内約80%の建物が倒壊するという甚大な被害を受け、死者は福井県で3,278人、石川県で41人の合計3,769人に達しました。

この「福井地震」の教訓から、市街地建築物法が根本から見直されることになり、1950年「建築基準法」が誕生します。この法律により、全国すべての建物に耐震構造を施すことが義務付けられました。

次の大きな転機は、1968年の十勝沖地震(M7.9)です。建物2万棟に甚大な被害が出ましたが、耐震性に優れていると考えられていた比較的新しい鉄筋コンクリート造の建物に大きな被害が発生。その耐震性について再検討が行われ、鉄筋コクリート造柱の帯筋の強化が盛り込まれた建築基準法施行令改正が1971年に行われました。

ここまでがいわゆる「旧耐震基準」と呼ばれる法規定誕生の背景です。

 

1-2 阪神・淡路大震災でも効果を発揮した「新耐震基準」

現在も適用されている「新耐震基準」は、1978年に発生した宮城県沖地震(M7.4)での被害に端を発しています。

それに遡ること7年前、1971年にアメリカ・カリフォルニア州で発生したサンフェルナンド地震を教訓として、新しい耐震基準の必要性が日本の専門家の間でも叫ばれ、研究が始められていました。そこでの成果と、建築物にも大きな被害をもたらした宮城県沖地震のデータをもとにして、1981年6月1日、建築基準法施行令の耐震に関する規定が大改正されることになったのです。

新たな建築基準法では、「震度5の地震では軽微な損傷、震度6から7の地震でも倒壊しないこと」が規定されています。それまでの旧耐震基準の建物は、震度5程度の中規模地震に耐えるようには設計されていましたが、大地震に対するチェックは不十分でした。

そこで新耐震基準では、中規模地震に対して損傷しないことに加えて、大地震に対しても倒壊しないことや、平面と立面的にバランスよくすることなどを義務付けたのです。

これを数字的に表現すると、「建物が支える重さの20%以上に相当する水平力を受けても壊れない」、「建物が支える重さの100%以上に相当する水平力を受けても倒れない」というものになります。

この大改正の効果は、1995年の阪神・淡路大震災で顕著に現れます。この大震災では多くの建物が倒壊しましたが、その家屋のほとんどが旧耐震基準で建築された建物だったのです。実に旧耐震基準の建物は約30%が大破以上の被害を受けたのに対し、新耐震基準の建物は数%に止まりました。

しかし、いくら高い基準での施工を義務付けたとしても、それが守られなければ何の意味もありません。その懸念が現実のものとなったのが、2005年に発生した「耐震強度構造計算書偽装事件」です。設計士が構造計算書を偽造した結果、建築基準法に定められた耐震性を下回る欠陥マンションが販売されていたことが次々と発覚し、大きな社会問題となりました。

これを受けて、鉄骨造では4階建て以上、鉄筋コンクリート造では高さ20m超の建築物を対象にした指定機関による構造計算書審査(ピアチェック)の義務付けや、建築確認・検査の厳格化を柱とした建築基準法・建築士法の改正が2007年に行われることになりました。

1-3 確認すべきは「竣工年」よりも耐震診断の結果

このように日本では、安全な建物としての耐震性を確保するための法改正が幾度となく行われてきました。そしてその有効性は、その後に発生した大きな地震の被害と比較することで、検証することができます。

先述したように、揺れによる建物の倒壊が多く見られた1995年の阪神・淡路大震災では、大破や倒壊した建物は、そのほとんどが旧耐震基準で建築された建物でした。2011年の東日本大震災でも、新耐震基準の建物の揺れによる鉄筋コンクリート造建築物の倒壊は、1階が駐車場であるピロティ形式の建物を除いてありませんでした。

もちろん地震によるリスクは津波や液状化現象など、大きな揺れによるものばかりではありません。しかし少なくとも、旧耐震基準から新耐震基準への改善で、大きな振動への強度は格段に増したことがわかります。つまり、中古住宅の地震に対する安全性を考えた場合、1981年6月1日の新耐震基準施工以降に建築確認を受けた建物であるかどうかはとても重要な意味を持つのです。

ただし規模にもよりますが、マンションの工事期間はそれほど大きくない建物でも通常は1年~1年半程度。1981(昭和56)年6月に建築確認を受けたとしても竣工は1983年以降となり、1982年竣工のマンションには新耐震基準が適用されていないことも考えられます。購入検討時には単純に竣工年や築年数で判断せず、そのマンションが旧耐震基準なのか新耐震基準なのかの確認をするべきでしょう。

また旧耐震基準のマンションであっても、耐震診断を受け、耐震補強改修をすることで、新耐震基準同様の耐震性を確保することができます。マンションの管理組合が耐震診断をしているかを不動産仲介会社に確認することが大切です。

また、中古マンションが新耐震基準を満たすことを証明する「耐震基準適合証明書」という書面があります。購入前に、この書類が取得可能かどうかを確認しましょう。耐震性を確認するほかにも、この証明書があれば、築25年以上のマンションであっても住宅ローン減税が適用されるというメリットもあります。

リノナビでは、「リノナビ重要事項チェック表」にて建築時の耐震基準を知ることができます。

2.長い目でマンションの安全性を保つ修繕計画・工事

2-1 管理組合が主導で立案「長期修繕計画」

形あるものはすべて、時の経過とともに劣化していく運命にあります。マンションもその例外ではありません。新築マンションだった頃は見た目も美しく、最新の設備が備わっていたとしても、建物の内・外での衰えは確実に生じてくるのです。

住まいの共同体であるマンションでは、時とともに進行する劣化の状況を確認し、長期的な視点に立って対策をすることが求められます。その中心的な役割を果たすのが管理組合。管理組合は、マンションの快適性、安全性、耐久性、資産性などを維持するための修繕計画を実施するための「長期修繕計画」を立案し、それを実施することが求められています。

長期修繕計画は一般的に、10年から40年程度の期間を対象として、マンションの各箇所に対するメンテナンスをどの時期に、どの程度の費用で実施するかを計画するものです。マンションの劣化箇所とその時期の目安を記載した国土交通省のガイドラインに従い、鉄部塗装工事・外壁塗装工事・屋上防水工事・給水管工事・排水管工事・セキュリティ対策工事などの実施時期を計画。それにともなう費用を試算して、各入居者が負担する「修繕積立金」を定めます。

もちろんこれはあくまで「計画」なので、実際の劣化状況や修繕積立金の不足や余剰などにより、見直しや変更の必要が生じます。管理組合は長期修繕計画を定期的に更新し、場合によっては理事会や入居者の賛同を得ながら修正する作業が求められているのです。またそれを怠りなく実行している管理組合の存在の有無は、中古マンションの安全性や快適性を見極めるうえでの重要なポイントとなるでしょう。

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中古マンションの購入を検討する際には、管理人、管理組合の理事長、管理会社などに長期修繕計画について以下のような確認をすることをおすすめします。

  • そもそも長期修繕計画が存在するのか?
  • 長期修繕計画にはどんな工事が含まれているか?
  • 長期修繕計画上では、修繕積立金が将来的に上がるのか?
  • 修繕積立金が上がる場合、いつ、いくら程度なのか?
  • 一時金を徴収する計画になっていないか?
  • 一時金を徴収する場合、いつ、いくら程度なのか?
  • 修繕計画の見直しをしたことがあるか(築10年以上経過しているマンションの場合)?

マンションの長い将来を見越したメンテナンス計画と、それを実行するための費用負担がきっちりと計画されているかは、そのまま中古マンションの価値に直結します。長期修繕計画の存在は、それを確かめるうえでも大切な試金石となるのです。

 

2-2 約10年周期でマンションを手術する「大規模修繕工事」

マンションでは管理人や管理会社が日々その状況をチェックし、必要に応じて安全性や快適性を維持する対策を施すことが一般的です。しかしそれでも進行する躯体や設備の劣化を完全に防ぐことはできません。そこで管理組合が作成する長期修繕計画では、一般的な劣化の周期を念頭において、マンションの現状を見直し、改善するための大掛かりな工事「大規模修繕工事」が予定されています。

マンション(に限らず、すべての建物)は極端な話、新築として竣工したその日から少しずつ劣化していくものです。立地や天候、工法などにより差はありますが、一般的にマンションが劣化するスピードや順番には共通点があります。

鉄部の劣化

マンションの中で比較的劣化が早く進むのが、廊下やバルコニーの手すりや外付け非常階段などの鉄部。雨水の侵食によりサビが発生し、見た目や耐久性の低下を招きます。築後5年から10年でサビ止めの塗り直しなどの修繕を施す必要が生じます。

防水・シーリングの劣化

屋上やバルコニーは常に雨、風、太陽(紫外線)にさらされる箇所であることから、劣化しやすい条件にあります。築後10〜15 年でアスファルト防水に膨れが生じたり、タイルとコンクリート部分の接合部分のシーリングが剥がれると、そこから雨水が入り込んで、コンクリートの劣化や躯体の傷みにつながります。

給排水管の劣化

毎日使用する給水管や排水管の内部は、築後15〜25年でサビにバクテリアが付着した「錆コブ」が成長し、管内を閉塞させてしまいます。菅の一部を切り取ったり、内部カメラで確認するなどのチェックを行い、必要に応じて洗浄・除去・交換などの対策を施します。

コンクリートの劣化

外壁表面の小さなひび割れから雨水や炭酸ガスが侵入すると、最初はアルカリ性だったコンクリートが中性化していき、内部の鉄筋が膨張。周囲のコンクリートが剥がれ落ち、躯体自体の強度低下につながってしまいます。こうなると周囲のコンクリートを削り、鉄筋のサビを取り除く修繕を行い、モルタルで埋め戻すという大掛かりな補修工事が必要となります。

このような劣化の進度を見越し、長期修繕計画には通常、事前にその劣化度合いを確かめる診断調査をしたうえで、10〜15年周期を目安に「大規模修繕工事」を行う予定が組み込まれています。この大規模修繕工事がきちんと実施されていることで、劣化の進行が食い止められているかは、マンションの安全性を確かめるための鍵となります。

大規模修繕工事は管理組合が依頼した業者により行われますが、管理会社に要望することで「管理に係る重要事項調査報告書」という書類が発行され、購入希望者も見ることができます。そこには大規模修繕工事の実施状況や今後の予定も記載されていますので、確認することをお勧めします。

リノナビでは、「リノナビ重要事項チェック表」にて大規模修繕の履歴を知ることができます。

2-3 ホームインスペクションを活用して安全確認

購入を希望する物件の管理会社経由でマンションの状況を把握する方法のほかに、自分自身で住宅診断(ホームインスペクション)を依頼し、客観的に確かめる方法もあります。

マンションの専有・共有部分を中心に、水平精度・垂直精度を測るオートレーザーや精密水平器、スケールなどを使って目視で確認していきます。これにより設備機器や建材の劣化状況、リフォームやリノベーション済みの場合にはその完成度などを診ていきます。

一般的な調査項目については以下の通りです。

室内

壁:ひび割れ、ハガレ、腐食、カビ、水染み跡など

柱、梁:欠損、傾きなど

床:傾き、きしみ、沈み、変色、腐食など

建具・ドア:建てつけ、欠損、傾きなど

屋外

外壁:ひび割れ、チョーキング、欠損、ハガレ、破裂など

バルコニー:手すりのサビ、ひび割れ、欠損、傾き、床面の変色など

軒裏:ひび割れ、欠損、ハガレ、破裂など

玄関ポーチ

外壁仕上げ:ひび割れ、欠損、ハガレ、破裂など

床面:ひび割れ、欠損、傾き、変色など

軒裏:ひび割れ、欠損、ハガレ、破裂など

設備

鍵:劣化、防犯対策

排水設備:漏水、排水不良・詰まり、異臭など

給水設備:吐水量不足、水の変色、漏水、給湯器からの漏水など

換気設備:給排気量不足、動作不良、異音、ダクト接続不良、外部貫通部破損など

電気設備:エアコン設置の可否、電気容量、ブレーカーの落ちにくさなど

その他の共有部分

サッシ・窓・網戸:建てつけ、防犯対策、ガラスの仕様、劣化など

玄関扉:ガタつき、動作不良など

基本的なホームインスペクションであれば、2〜4時間で調査はほぼ終了します(もちろん家の広さによりますが)。追加で詳しい作業をしたとしても、1日あれば終了することがほとんどです。

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リノナビでは、掲載する物件に対し、独自のインスペクション(注)を行っています。これにより、購入前に基本的な物件の安全性を確かめたうえで検討することができるようになっています。

(注)本サイトに掲載されるリノナビインスペクション情報は、当社独自の基準に基づき調査を行った結果の表示であり、瑕疵が無いことや各種法律等との適合性、品質を保証するものではありません

3.侵入者から居住者を守るセキュリティのチェック

3-1 中古マンションにも導入されるセキュリティ機器

考慮すべきマンションの安全性は、地震だけではありません。泥棒や空き巣、侵入者などから命や財産を守るためのセキュリティの充実度も、中古マンションを選ぶ際の大事なポイントになります。

セキュリティに関するテクノロジーの進歩は目覚ましく、新築マンションには最新の設備仕様や警備体制が整っているケースが多くみられます。一方中古マンションの場合には、その建築された時期によって、そのレベルはさまざまです。物件の内見などの機会に、実際に目で確認しておくべきです。

まずはセキュリティ機器の分野で考えてみましょう。

マンションのセキュリティといって思い浮かぶのは、「オートロック」と「防犯カメラ」ではないでしょうか。

オートロックはバブル景気時代に多く建設された高級マンションの付加価値として普及したセキュリティ機器です。1990年代から一般化しているので、築20年ほどの中古マンションでも珍しいものではありません。

しかしその機能は、音声対応のみのタイプからモニター付きへ、さらにはモノクロからカラーへ、そして録画機能付きへという具合に、初期のものよりも格段に進んでいます。使用するカギはICチップを埋め込んだ非接触タイプのキーやカードキー、携帯電話で施開錠できるシステムなども登場しています。

防犯カメラは、エントランスや廊下、エレベーター内、駐車場などの共用部を中心に設置されることが多かったのですが、最近では複数のカメラで死角なく常時監視する体制を整えるのが主流です。映像もより鮮明になり、録画できる時間も長くなっています。

しかし中古マンションでも、大規模修繕工事のタイミングでこれら最新セキュリティ機器を導入する物件も少なくありません。また玄関にワンドア・ツーロックのシステムを採用していたり、窓ガラスに防犯用シートを貼るなど、地味ではあるものの効果の高い対策を施しているところもあります。

もちろんセキュリティ機器が新しく、充実していればそれで万全というわけではありませんが、セキュリティ機器への配慮は、そのマンションを管理する側の意識の高さを見るポイントにはなります。これも安全性に優れた中古マンションを選ぶうえでのチェック項目とするべきでしょう。

3-2 人の目により安全を守る管理体制

次にマンションの安全管理体制について目を向けてみます。

もともとは高級住宅などのセキュリティ対策として始まったホームセキュリティシステムは、2005年頃にマンション向けの格安駆けつけ警護サービスを始めたことで急速に普及しました。玄関やサッシに取り付けた防犯センサーが侵入者を検知すると、24時間いつでも警備員が駆け付けてくれるという安心感を得ることができます。

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また防犯の目的に限りませんが、管理人が滞在し、マンションの安全に直接目を配るタイプのシステムを採用するところもあります。管理体制は、管理員の勤務形態によって3つのタイプに分けられます。すなわち「巡回管理」「日勤管理」「常駐管理」です。

 

  • 巡回管理……管理人がマンションへ定期的に巡回しにくる形態
  • 日勤管理……管理人がマンションに毎日通勤し勤務する形態
  • 常駐管理……管理人が管理人室に住んで勤務する形態

 

巡回→日勤→常駐の順で、セキュリティの高さは上がります。しかし、例えば常勤だからといって、24時間管理人が警備をしているとは限りません。実際にはどのような管理体制なのか、自分にとってベストな管理はどのような形態なのかを考えたうえで、マンション選びに活かしてください。

4.安全な中古マンションを選ぶための材料

4-1 まだまだ見るべき項目はたくさん!

これまで紹介したのは、中古マンショの安全性を確かめる際に注意すべき大きな項目です。しかしこのほかにも、安全性の指標にできる材料はまだまだあります。

大切な資産であり、これから長い時間を過ごすことになる新居ですから、なるべく労を惜しまず、確認できることはすべて認識しておきましょう。

構造

マンションの構造には使用材料ごとに、RC造、S造、SRC造に分類することができます。

RC造(鉄筋コンクリート造)

鉄筋で建物の骨組みをつくり、コンクリートを流し込んで補強する構造です。引っ張られる力に強い鉄筋と、圧縮される力に強いコンクリートの良さを合わせることで強度を高めています。耐火性、遮音性、耐震性に優れ、多くのマンションで採用されています。

S造(鉄骨造)

柱や梁などに鉄骨を使用した構造です。RC造よりも大きな空間ができること、建物自体が軽くなること、工期が短くて済むことなどのメリットがあり、工場、オフィスビル、体育館などの大空間にも使用されます。

SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)

支柱となる鉄骨の周りに鉄筋を組み、そこにコンクリートを流し込んで、柱、梁を作る工法です。RCより建築コストは高まりますが、RC造の強さに鉄骨のしなやかさがプラスされることで耐震性はさらに高まります。高層マンションで採用されることが多い工法です。

耐震性だけを考えると、一般的にRC造→SRC造→S造の順で高くなるとされています。しかしマンションの構造は、コストや空間デザインも加味して決められますので、一概にどれが優れているかを比較することはできません。あくまで強度を知る参考としてみておくべきでしょう。

ハザードマップ

自分が暮らそうと考えている物件が建っているエリアが、どんな自然災害に見舞われる危険性があるのか。地形や過去のデータをもとに予測されているのがハザードマップです。

各自治体がその地域での危険性に基づいて、以下のような内容を盛り込んだハザードマップを作成しています。

・洪水……堤防が決壊したことなどで発生する水害など

・地震災害……液状化現象が発生する範囲、大規模な火災が発生する範囲など

・土砂災害……土石流が発生する恐れがある箇所、がけ崩れの危険がある箇所など

・火山防災……噴火の被害が及ぶ場所や避難経路・避難場所など

・津波、高潮……津波や高潮による被害が想定される区域など

自治体以外にも、国土交通省も全国のハザードマップを一元化し、情報提供を行っています(http://disaportal.gsi.go.jp/)。

ハザードマップを確認し、これらの災害の危険エリアに入っている場合には、購入を考慮する必要があるかもしれません。

リノナビでは、「リノナビ重要事項チェック表」にてエリアの情報を知ることができます。

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登記事項証明書(登記簿謄本)

法務局が発行している不動産に関する証明書。土地は一筆ずつ、建物は1家屋ずつ登記があり、設定されている権利内容が記載されています。法務局で申請をすれば、誰でもコピーをもらうことができます。

ここでおもに見るべきなのは、その土地に以前何が建っていたかです。それにより、この土地の土壌が汚染されていないかを確認してください。

  • クリーニング店
  • ガソリンスタンド
  • 病院
  • 製造工場
  • 焼却施設

が建っていた場所であれば、土壌が化学的に汚染されている危険性もゼロではありません。

アスベスト

アスベストとは、日本語で石綿と呼ばれる天然の繊維状けい酸塩鉱物です。耐熱性や耐摩耗性に優れており、腐食をすることもありません。断熱性もあるため、建物の壁や屋根などさまざまな部分に使われていました。

しかしアスベストが劣化して粉末化した場合、それを吸い込んでしまうと肺の細胞を傷つけ、いつまでも排出されません。それがもとで肺ガンや悪性中皮腫といった、さまざまな恐ろしい病気を引き起こす恐れがあるため、昭和50年代から段階的に使用規制がされ、1995年に製造、輸入、供給、使用がすべて禁止となりました。

禁止となる以前の建物では、アスベストが使われることを疑わざるをえません。それほど簡単に飛散するものではないので過度に警戒する必要はありませんが、気になる場合には「設計図書」と呼ばれる設計図の集合書類を確認しましょう。基本的に設計図書はマンションの管理事務所に保管されていますので、不動産仲介会社を通じて要求すれば閲覧できるはずです。中に「アスベスト」とか「石綿」とかの言葉がないかチェックします。

5.労を惜しまず確認して、安心のマンションライフを手にいれる

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新居選びに「中古マンションをリノベーションする」という選択をした場合、美しく・快適に変身したインテリアのイメージばかりに気を取られがちです。しかしそれ以上に、その基礎となる安全性を多方面から調査し、検討することは非常に重要なのです。

それはこれから長く暮らすための安心感を得るばかりでなく、将来売却することになったときでも、その資産価値に大きく影響してくる要素であるからです。

管理組合や不動産仲介業者に詳しく聞いたり、自分で書類を取り寄せるなどの手間はかかりますが、マンションの安全性に関する基礎知識を得て、それを確認することで、本当の意味での中古マンションの価値を高めることができるのです。

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