COLUMNコラム

超低金利時代は続く?
中古マンションの「買い時」を逃すな

2017.3.3

不動産ニュース

人生の中で、もっとも大きな買い物になることが多い不動産。

慎重に検討して、少しでもお得に購入したいと考えるのが自然です。景気、税制、社会情勢、物件市場、そしてそれぞれのライフステージといったさまざまな要素を吟味して、自分にとっての「買い時」を見極め、タイミング良く行動することが大切です。

リフォーム・リノベーションという考え方が浸透し、リーズナブルな価格で、条件の良い立地にマイホームを持つ手段として注目が高まる中古マンションの購入にスポットを当てて、不動産の買い時を知るポイントを考えてみましょう。

1.中古マンション買い時を支える超低金利時代

1‐1 いまさら聞けない「金利」のキホン

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中古マンションを含めた不動産の購入において、多くの人にとって一番大きな検討課題になるのは「お金」ではないでしょうか。

同じ物件を購入するのであれば、1円でも安いタイミングで買いたいと思うのは当然のこと。不動産の価格は景気や政策、またはその物件が建つ土地の状況などによって大きく変動します。さまざまな観点からの検証で、買い時を見極めることが必要になります。

まずは購入のローンを組むにあたって大きな検討材料になる、金利の動向について見ていきましょう。

…といっても、「金利という言葉をよく耳にするけれど、実はあまりよくわかっていない…」という人も実は少なくないはず。そこで金利に関する基本的な知識から紐解くことにしましょう。

住宅ローンのように、銀行から大きな資金を借りるときには、借り入れた金額の上に銀行の収益となる「利子」がつきます。金利とは、この利子を率にして計算したものです。例えば100円を金利1%で借りた場合は、返済額は101円になります。

しかしお金を貸す側の銀行も、つねにその原資となる預金が潤沢にあるとは限りません。貸すための資金が不足しているときには、お金の大元になる日本銀行へ借りにいかなければなりません。

逆に預金が潤沢にあるときには、銀行は日銀にお金を預け、一般家庭や企業のように利子を得ようとします。この銀行と日銀との間の金利(政策金利)の動きが、その下の銀行と国民との間の金利も大きく動かすことになります。

1-2 なぜマイナス金利だと有利なのか?

2016年、「マイナス金利」という言葉が盛んに報道されました。マイナス金利とは、日銀と銀行との間の金利をマイナス、つまりゼロ以下にするという政策です。

通常であれば、銀行は日銀にお金を預けることで利子を得ることができますが、この政策の実施により、預けたことで逆に預金が減ってしまうという事態が起こります。それを回避し、なおかつお金を大量に手元で眠らせておくことがないように、銀行は企業や一般家庭に積極的に貸し出して利益を得ようとします。

そのために貸し出す金利も少し下げて、もっとお金を借りやすくする必要が生じるのです。日銀はその作用を狙い、マイナス金利というカンフル剤を導入して銀行の貸出意欲を刺激し、企業の事業成長および景気の回復のきっかけにしようと考えたのです。

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さてその効果はどうだったのでしょうか。事態は日銀が考えたこととは少しちがう方向へ展開したというのが現実のようです。

当初狙っていたように、銀行は日銀にお金を預けることよりも、企業や一般家庭に積極的にお金を貸し出すということはあまりせず、その代りに安定性の高い国債の購入を拡大させることを選びました。お金は市場に流れず、国の金庫に入ってしまったというわけです。

しかしこれにより、住宅ローンの金利に大きな影響が出ました。もともと銀行は、国債金利(10年国債利回り)に0.5〜1%の利益分を乗せて長期の住宅ローンの金利を決定しています。つまり国債と住宅ローン金利は連動しており、国債の利率が下がれば住宅ローンの金利も下がるというわけです。

この動きをまとめると、2016年マイナス金利政策を導入→銀行による国債の「買い」が増加→国債の利率低下→住宅ローン金利の低下となります。

いずれにせよ、マイナス金利政策により住宅ローン金利の低下につながったのは間違いありません。低い金利でローンが組めるのですから、住まいをローンにより購入しようという人にとって今は「買い時」といえます。

1‐3 超低金利時代はいつまで続くのか?

気になるのは、この「買い時」がいつまで続くのかということです。ゼロ金利やマイナス金利という政策は、あくまで経済を刺激するカンフル剤ですので、いつまでも続ける性質のものではありません。

それを占う上で鍵となるのは、消費者物価指数です。そもそも日銀によるゼロ金利・マイナス金利政策は、デフレ脱却を目的として講じられた施作です。つまり、物価が下がる→企業の収益が低下する→給料が上がらない→消費活動を控える→物価が下がる…といういわゆる「デフレスパイラル」からの脱却を狙っています。

日銀はデフレを脱却したとするための基準を設けています。それが「消費者物価指数2%」という値です。総務省が発表している数字(平成28年12月)によると、

総合→0.3%

生鮮食品を除く総合→-0.2%

食料およびエネルギーを除く総合→0.0%

となっており、いずれも2%には程遠い現状となっています。

日銀としては2017年度中の達成を目標としていましたが、これは非常に厳しい状況となっています。日銀周辺では目標達成の時期を1年間先送りするのではとの声も聞かれ始めていますが、金融緩和政策の効果が見え始めるにはまだまだ時間がかかりそうです。

となると、現在のゼロ金利・マイナス金利政策は「少なくとも2018年度までは続き、国債の長期金利も2018年以降まで上昇することもない。従って住宅ローンの低金利時代も、しばらくは続く」ということが予想されます。

もちろん景気の変動は予想不可能なものですので断言はできませんが、住宅ローンの利率から判断する不動産の買い時は2018年までは継続していると思われます。

1-4 消費税増税の「買い時」への影響

金利と同じく、住宅ローンを組む際の有利・不利を左右する要素が消費税の動向です。消費税が8%から10%と2%上がっただけでも、不動産という高額な商品になると、大きな差が出てきてしまいます。

しかし実は中古マンション購入では新築の場合と様子が異なります。消費税はもともと、事業者が提供する商品やサービスに課税されるものなので、個人が売主である場合には課税対象にはならないのです。

「ならば、中古マンションの買い時と消費税はあまり関係ないのでは?」と考えてしまうかもしれません。でもそうとは言い切れません。

最近人気となっている「リノベーション済みマンション」においては、企業が個人から買い取ってリノベーションを施し、再販売するケースが少なくありません。これは企業が販売する商品ですので、当然その際には消費税が課税されます。

また仲介手数料、融資手数料、登記手数料(司法書士手数料など)、リフォーム・リノベーション代金、引っ越し費用、家具・家電などの建物以外の購入費などには課税されます。こちらもまとめると少ない金額ではありません。

さらには消費税のアップは、景気の変化も左右します。すると住宅ローン金利の変動にも影響を及ぼすかもしれません。つまり消費税は、中古マンションの買い時というテーマを考えるうえでも、考慮に入れなければならない項目であることは間違いないのです。

消費税は、2014年4月より5%から8%に引き上げられました。しかしこれはあくまで第一段階であり、2015年10月に10%になることが予定されていました。

ところが2014年11月、安倍晋三首相は記者会見にて、消費税引き上げを延期すると発表。その後、2017年4月に引き上げ時期を再設定したもののそれも延期、現状では2019年10月まで再延期されることになっています。

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このように不透明な部分も多い消費税増税。はっきりと決まっていない要素が多いために、買い時への影響は過去の増税時や、延期前に発表されていた政策などから推測して考えるほかありません。

 1-5 消費税10%が適用となるタイミング

住宅購入の場合、土地の価格には消費税はかからず(土地はそもそも消費されるものではないという考え方による)、建物部分の価格のみに課税されます。「マンションは土地代って関係ないんじゃないの」と思うかもしれませんが、実はマンションの販売価格は<土地代+建物代+建物にかかる消費税>で構成されています。

マンションは一般的に、土地より建物にかかる金額が高くなるといわれています。そのため消費税が上がると、その影響も大きくなります。

では、いつのタイミングで増税が適用対象となるのでしょうか。これまでの増税時の対応をベースに考えると住宅購入の場合、基本的に引渡し日が増税前であるか、後であるかによって税額が決まります。つまり、2019年9月30日までの引渡しであれば税率は8%、10月1日以降となれば10%です。

ただし、リノベーションをしてから引渡しとなる中古マンションの場合、工事期間を見てその半年前となる2019年3月31日までの工事請負契約であれば消費税は8%のままです。

さらに個人間の売買を不動産業者などが仲介する場合、一般的には売買契約が2019年9月30日までに完了すれば、仲介手数料への消費税は8%となります。

このように、状況によって消費税増税の適用となるタイミングは異なります。自分のケースがどれにあたるのかは、不動産会社などの専門家に確認をするとよいでしょう。

1-6 増税の負担を補う、ありがたい施策

こうしてみると「消費税が上がる前に、購入を考えなければ…」と焦りたくなります。しかしそれによって、希望と異なる物件を掴んでしまっては本末転倒。消費税と住宅購入の関係性を知るうえでは、増税にともなう減税や給付金についても覚えておく必要があります。

住宅は高額な商品となるため消費税増税の影響を考慮して、これまでの増税において政府はそれを軽減するためのさまざまな措置を講じてきました。これらの恩恵を受けることで、増税分の負担を軽減することが可能になるのです。

まずは住宅ローン控除。住宅ローンを使って住宅の購入をした場合、払った所得税から特別な控除が受けられる制度です。

消費税が5%から8%に引き上げられた2014年4月から、それまで10年間で最大控除額200万円だったものが400万円に拡充されました(売主が事業者で消費税がかかる中古マンションを購入した場合に限られ、消費税がかからない個人間の売買では200万円のまま)。

この措置は、消費税増税が延期となったことで2021年末まで延長されることが決まっています。

リノナビでは、住宅ローン控除の適用要件を満たしている物件か、そうでないか物件かを重要事項チェック表にてお知らせしています。

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次に「すまい給付金」と呼ばれる給付金制度。これは消費税の引き上げによる住宅購入者の負担を軽減するために、年収に応じて国からもらえるお金のことです。

消費税課税対象となる住宅の購入(つまり不動産会社から購入する場合)であり、床面積50平米以上の広さで、第三者の現場検査を受けて一定の品質が確認されたマイホームであれば給付されるもので、消費税率8%のときは収入額の目安(都道府県民税の所得割額)が510万円以下の人を対象に最大30万円が、10%のときは収入額の目安が775万円以下の人を対象に最大50万円がそれぞれ給付される予定になっています。

この措置も消費増税が2019年10月へと2年半延期されたのに合わせ、終了時期が2年半延長(2021年末)されることになりました。

さらには、住宅資金の贈与税非課税制度があります。これは父母、祖父母などの直系尊属から住宅資金の贈与を受けた場合に、一定額までが非課税になる制度です。

消費税が8%(もしくは非課税)の場合、非課税枠は700万円までですが、消費税10%が適用されるとこれが2,500万円に引き上げられます。かなり大きな非課税枠の拡大ですので、資金援助が受けられる人であれば魅力的な制度です。

このように、消費税が10%に上昇したとしても、その負担分を補うための制度も用意されています。しかも2年半の延期にともない、措置自体の適用も同様にスライドしていますので、その影響を大きく受けることもなさそうです。

ということは、消費税が2%上昇することによる直接的な金額面での負担増加を、過度に重視することはないのかもしれません。先に述べたように、もちろん考慮に入れておくべきことではありますが、増税ムードに左右されることなく、冷静に買い時を見極めることの方が大切です。

2.社会の変化に影響を受ける中古マンションの買い時

2-1 上昇を続ける中古マンションの平均価格

経済の変化と同様に、さまざまな社会情勢の変化によっても、不動産の価格は上下動します。ここからは、社会の変化にともなう中古マンションの価格変動に注目して買い時を探ってみましょう

株式会社東京カンテイが2017年1月30日に発表した「三大都市圏・主要都市別/中古マンション70平米価格年別推移(2016年・年間版)」によると、首都圏の2016年中古マンション平均価格は、前年比+13.2%の3,476万円。価格の上昇率はさらに拡大しています。近畿圏においても前年比+9.4%の2,037万円で4年連続プラス。中部圏では+5.7%の1,627万円となり、首都圏以外の大都市圏でも価格上昇は続いていることがわかりました。

対前年比+13.2%となった首都圏において、とくに価格の上昇が顕著だったのが東京都(+12.0%の4,764万円)。2位の埼玉県が+7.6%なので、その変化の大きさは際立っています。

なかでも、東京湾岸エリアがかなり高騰したというニュースは多く報道されました。勝どきや晴海、豊洲といった湾岸エリアでは新築・中古ともにマンションの需要が高まり、その価格も上昇しています。

2-2 2020年の大イベントが与える影響

東京都のマンション高騰の要因として挙げられるのはいくつかあります。その最初は2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックです。

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2008年に開催された北京オリンピック・パラリンピックでは、開催前に不動産の価格が高騰。家賃が8倍になった賃貸物件もあり、その物件に住み続けることができず、出て行くしかない賃借人もいたといいます。また2012年のロンドンオリンピック・パラリンピックでは開催後も一部の不動産価格が上がり続けました。

このように、全世界的な一大行事であるオリンピック・パラリンピックでは、さまざまな思惑が交差し、開催国の不動産市場に影響を及ぼすことがあるのです。

マンションの平均価格が高騰している東京の湾岸エリアは、東京オリンピック・パラリンピックの競技開催が予定されている有明や辰巳地区を含んでいます。それに向けたインフラ整備が見込まれることから、日本はもとより海外資産家も含めた投資熱が高まり、高級物件を中心に価格を引き上げたことが一因と考えられます。

さらには、東日本大震災以降の建築業界の人手不足が、東京オリンピック・パラリンピック関連のインフラ整備により拍車がかかり、不動産の価格高騰につながるとの見方もあります。

となると、少なくとも東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までは、東京を中心としたマンションの価格は上昇し、開催を契機に下落が始まると予想することもできます。2020年以降のマンション価格が下がった時期を「買い時」と考える人は少なくないでしょう。

 2-3 マンションの需要・供給バランスが価格を決める

しかし、不動産価格の上下動を左右するのはもちろんオリンピック・パラリンピックだけではありません。不動産の価格は、国内、海外の社会情勢が複雑に絡まりあって変動するのです。ですから、あるひとつのニュースだけをヒントに価格を予想し、買い時を決めるのは賢明ではありません。

事実、2020年を前に、マンションの価格は下がり始めると予想する専門家もいます。

それは、マンション供給数の過多という現象にもとづいて立てられた仮説です。総務省が2013年に発表した「住宅・土地統計調査」によると、日本には約820万戸の空き屋が存在します。これは前回2008年の調査と比較して約63万戸(8.3%)の増加。空き家率(総住宅数に占める割合)は,13.5%と0.4ポイント上昇し、過去最高の数字となっています。

オリンピック・パラリンピックの特需を見込み、湾岸地区でのタワーマンション建築が盛んに行われてきました。そしてさらに、晴海エリアにおける選手村跡地には約6,000戸の住宅建設計画が立てられています。

また投資目的でマンションを購入した外国人投資家が、今度は利益確定のための売却も増えるとなればさらに需給関係は悪化することが予測されます。

加えてバブル期にマンションを購入した団塊の世代が70代になることで、自宅を手放し、介護施設などに移住する件数も増えることでしょう。

このようなことを総合的に考えると、市場に供給できる中古マンションの絶対数が増え、価格高騰が落ち着き、購入しやすい「買い時」が案外早く訪れることも予測できます。

もちろんこれはあくまで予測なので、誰も正確に断言することはできません。

大切なのは、自分が気に入るマンションを一番お得に購入することができる「買い時」は、社会情勢と密接に関係していて、その推移を見据えながらプロの意見も参考に検討することです。

3.ライフステージの変化で考える「買い時」

 3-1 自分を取り巻く環境の変化で買い時は変わる

経済情勢、社会情勢と、外的要因から中古マンションの買い時を探ってきましたが、今度は購入する自分のライフステージの変化との関係性で考えてみましょう。

住宅の購入は人生における重大イベントの一つであることから、結婚・出産・子供の成長・子供の独立……といったライフステージの変化と密接に関係してきます。自分の生活が大きく変化するタイミングで住宅購入の買い時を決断することもあるでしょうし、将来の生活の変化を予測してそれに備えた決断をすることも可能です。

ちなみに、国土交通省が発表する「平成27年度住宅市場動向調査」によると、初めて中古マンションを購入した人の平均年齢は43.1歳。年代別にみると30代がもっとも多く全体の36.1%、次いで40代の24.1%、50代の17.0%となっています。

平成22年度の同調査では30代の割合が55%で、その減少した分が40代以降に流れていることがわかります。晩婚化の影響からか、中古マンション購入者も高年齢化していることが特徴です。

ただ、自分でコントロールすることができない外的な要因と比べ、ライフステージに合わせてマンション購入のタイミングを決めることについては、いわば自分の状況や気持ち次第。独身時代に購入するのか、結婚時に購入するのか、子供が生まれてから購入するのか、その正解はありません。

それぞれの段階で「マンションを購入すること」の意味合いは変わってきます。注意すべき点とともに、各ライフステージでのマンション購入を考えてみましょう。

3-2 独身時代——親とのコンセンサスが鍵

将来的な結婚や家族が増えることを見越して、単身者でもマンションを購入する人は珍しくなくなりました。どうせ家賃を払いつづけるのであれば買った方がいいと、早い段階から住宅ローンを組み、住まいを「賃貸」ではなく「購入」という形で手にいれる人もいます。

あるいは、結婚するかどうかはまだわからないが、将来の資産形成を考えてマンション購入を検討する人も増えているといい、この層を対象としたセミナーも開催されているほどです。

独身者の場合、既婚者と比べてローンの審査に通りづらいケースや、資金的に不安が残るケースもあるでしょう。そこで頼りになるのはやはり「親」。資金援助をしてくれる親とのコンセンサスが重要です。それさえ得ることができれば、「買い時」と考えてよいでしょう。

まずは何を目的としてその物件の購入を考えているのか、近い将来どんなメリットがあるのか、結婚など自分の生活が変わったときにはどうするつもりなのか…などを丁寧に説明しましょう。一旦納得してもらうことができれば、これほど心強い味方はいません。

物件選びについては、家族が増えて手狭になった場合に手放すことも考えて行うとよいでしょう。自分の好みと合わせて、売りやすい、貸しやすいという観点で選択することも大切です。

3-3 結婚——パートナーとともに納得する

まさに新しい人生のスタートとなる「結婚」を機に、新しい住まいでの暮らしをスタートさせるというのは喜ばしいことです。

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家族を持つことは、新居を購入する大きなモチベーションになりますし、社会的な信用度も増します。「買い時」としては非常に理想的なタイミングであるかもしれません。また賃貸で住まいを確保するにしても、敷金・礼金・仲介手数料などを考えると、まとまったお金が必要。その分を頭金に回して購入に切り替えるというのは、ある意味賢い選択です。

ここで一番重要なのは、もちろんパートナーとの意識統一です。なぜ新婚生活のスタートから「賃貸」ではなく「購入」なのか、住宅ローンの返済に無理がないか、どんな役割分担で進めるのか、子供が生まれたら住まいはどうするか、将来手放すときに資産価値はどうかなど、恋人時代からもっと踏み込んだ話題で意見を交わすことになりますが、それも家族になるための大事なプロセス。そう捉えて、ざっくばらんに話し合ってみましょう。

もちろん、100%お互いが満足しての同意には至らないかもしれません。しかしどこかで妥協点を見つけて納得することができれば、そのときが「買い時」になるでしょう。

二人の考えがまとまれば、そこで物件選びが始まります。しかしこれまで他人同士だった者同士が生活を共にする場を考えるのですから、空間の好みや希望はバラバラになるのが自然。それを合わせていく作業も実は大変です。

中古マンションの購入は、その点でも新婚夫婦にオススメです。「中古マンション+リノベーション」という方法ならば、お互いの好みをブレンドした住まいづくりをリーズナブルに実現することが可能だからです。せっかく二人が初めて生活をともにする場ですから、なるべく二人にとって心地よい空間で暮らしたいものです。

3-4 妊娠・出産——子供の成長を見据えた判断を

新しい命の誕生を機に、住宅の購入を考える人は少なくありません。

赤ちゃんの誕生は、それまでの夫婦のライフスタイルを一変させるほどのインパクトがあります。立地、間取り、周辺環境、他の生活資金を考慮にいれた購入資金計画、引越し時期などを一緒に考えて、今の住居よりも優れた住まいが見つかるようであれば、それは「買い時」として理想的なタイミングとなります。

この時期の住宅購入の注意点としては、生まれてくる子供の成長を見据えながら判断するということです。

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共働きの家庭では、赤ちゃんが生まれ半年もすれば保育園の問題が浮上します。待機児童問題がクローズアップされている昨今、どの地域で募集人数がもっとも多い4月入園募集のタイミング(10月〜11月)を迎えるかは重要なポイントになります。

理想的なのはその時期に引越しを終えていること。そこを睨んでの「買い時」の判断になるでしょう。出産時期はもとより、その先までを見越した検討が大切です。

3-5 子供の成長・独立——生き方の見直しと資産価値

子供たちが成長し、それぞれの将来に向かって歩みだしてからは、夫婦二人の生活に戻ります。家族の構成が変わり、時間の使い方、価値観もフレキシブルに見直しができる時期になります。

そこでこれまでの住まい方を大きく見直し、マイホームをダウンサイジングしたり、あるいは将来のゆとりを生むための資産運用に活用する目的で、中古マンションを購入する人もいるでしょう。「シニア」と呼ばれる年代に入ったときに、再びマンションの「買い時」が訪れるのです。

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若い頃に購入した一戸建てが老朽化し、メンテナンスに手間とコストがかかるようになったのを機に、中古マンションへの買い替えを検討する人が多いようです。子供が巣立ち、部屋が余って持て余すようになったら、これまで住んでいた一戸建て物件を売却。その資金で中古マンションを購入。残った資金を老後の蓄えに回すというスキームです。

その際の注意点としては、これから先の資金・時間の過ごし方・加齢などの要素を複合的に判断して物件を選ぶこと。

まず資金面では、売却して得た資金の全額を住宅の購入に回すのではなく、これからの生活の蓄えを残すという点です。しかも現金で全額支払えるのであればベストですが、新たにローンを組む場合にはもっと注意が必要になります。

一般的に住宅ローンは80歳までに完済しなければなりません。現在の年齢でこれから何年返済できるかを考えると、仮に若い頃と同じ金額を借りられたとしても、月々の負担に苦しめられることになります。必然的に借入額は縮小し、少なくとも自己資金で半分は賄える物件を選ぶような姿勢が求められます。

このほか、体力の衰えをカバーしてくれる設備や間取りの充実度、子供世帯との関係性や夫婦ふたりだけの時間を良好に保つための立地選び、相続税対策、資産運用のための手段として購入するのであれば、その利回りなど、シニアの中古マンション買い時には、若い頃よりも考えるべきことが多いと言えます。ファイナンシャルプランナーなど、お金に関する専門家にも相談しながら、慎重に進めるべきです。

4.今いちばん「買い時」の中古マンションを比較する

4-1 中古マンションvs新築マンション

金利、消費税増税といった外的要因、ライフスタイルの変化といった内的要因という観点で中古マンションの買い時を考えてきました。最後は「比較」というテーマで、さらに理解を深めていきましょう。

まずは「中古マンション」と「新築マンション」の買い時比較です。

中古マンションは「リノベーション」という発想が定着し始めて以来、新たなマンション購入の選択肢の一つとして受け入れられています。以前は「新築は高くて手が出ないから、中古で我慢しよう」という感覚で選択されていたかもしれませんが、現在は良いロケーションに立地し、しかも割安感のある中古マンションをあえて選ぶ購入希望者も少なくありません。

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その人気を証明するように、公益財団法人東日本不動産流通機構が発表した「首都圏不動産流通市場の動向(2016年)」によると、首都圏における中古マンションの成約数は2015年、2016年と2年連続で前年度を上回り、2016年は37,189件と過去最高を記録しました。

このように、賢い住宅購入の大きな選択肢となった中古マンション。果たして新築マンションと比較して、現在は「買い時」と言えるのでしょうか。

先に説明したように、首都圏では建設に適した用地が不足し、供給数が減少して価格が高止まりしている新築マンションと比較して、供給数が安定している中古マンションは、価格が上昇傾向ながらも落ち着きをみせ始めたという見方もあります。

「安定した供給量」「価格上昇の落ち着き」という要素に支えられて、中古マンションの買い時は引き続き継続するという予測が多くの専門家から出されています。迷っているのであれば、気に入ったロケーションの手頃な物件を見つけ出して、低金利政策が続いている間に購入を検討するのが賢い選択といえるでしょう。

4-2 どんな物件が「買い時」なのか?

次に数ある中古マンションの中で、現在どのような物件が「買い時」を迎えているのか。条件面での比較をしてみましょう。

まずは立地。少々価格が落ち着いてきたとはいえ、東京の湾岸エリアなど人気の地域ではまだまだ中古マンションの高騰は続いています。どうしてもそこにこだわりがあるのなら別ですが、少し離れた場所でも湾岸エリアと同等の利便性や資産価値を求められる物件はあります。

再開発が進んでいる、あるいは近い将来の計画がある地域は狙い目。少し視野を広げて、物件を探してみてはいかがでしょう。いろいろな街の情報を先取りすることが「今が旬」の物件を見つけるヒントになります。

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多少都市部から離れてしまっても、そこまでのアクセスが整っているならば不便さを解消することはできます。「ターミナル駅までダイレクトアクセス」「駅近」といったウリは、買い時の物件を探す際のポイントになるでしょう。

しかし、これらのような恵まれた立地の物件には、なかなかお目にかかれないのも事実。今後は建物の質・管理状態の良さを重視して、資産価値が下がりにくい物件を探すこともポイントでしょう。

ポイントとなるのは、2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」。その際に性能評価を受けた構造・性能に優れたマンションが築16~17年目を迎える時期になります。

財団法人東日本不動産流通機構が発表している「中古マンションの築年帯別平均価格(築年数から見た首都圏の不動産流通市場2015年)」を見ると、中古マンションは築20年ほどで価格が安定する傾向にあることがわかります。つまりこれ以降は、資産価値が大きく低下する危険性が少ないということです。

品確法で建築時の品質が確保され、しかも資産価値の低下が少ない築20年前後の物件は、今後「買い時」になってくるでしょう。

4-3 一年のうちで、もっとも買い時なのは?

最後に、1年のうちで中古マンションを購入するのにベストな時期で「買い時」を比較してみましょう。

一年のうちでもっとも不動産が動く時期は、春先の2月・3月。会社で人事異動が行われる時期であり、子供を新学年から新しい学校に通わせたいというニーズもあります。そこで市場には、通常の月よりも多くの売り物件が登場します。

価格面でも、売主側の「少しでも早く売りたい」という希望があるので、若干低くなる、あるいは交渉しやすくなるということもあるかもしれません。しかし価格面でのメリットは置いておいたとしても、少なくとも多くの選択肢の中から検討することができるこの季節は、一年のうちで一番の「買い時」と言えるでしょう。駅近、通勤・通学・買い物至便、大規模といった人気の要素を含む中古マンションが見つかる可能性は高くなります。

逆に購入希望者が多く、競争が激しくなるのは9月頃と言われています。この季節は神無月である10月を迎える前に結婚式を挙げるカップルが増えるというのが理由の一つと考えられます。ジューンブライドの6月も多いのですが、梅雨の季節であることから、比較的天候がよい9月が選ばれる傾向があるのです。

以前は新婚カップルには、新築マンションが人気でした。しかし今ではリノベーション済み中古物件を希望する割合も高まっています。あるいは中古マンションを購入後、自分たち好みにリノベーションすることを希望するカップルも少なくありません。この時期には間取り・デザインの良い物件は見つけにくくなる可能性はあります。

5.買い時を判断するのは、あなたの意識次第

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中古マンションの買い時というテーマで、さまざまな観点から考察してきました。

いずれにせよ、ここしばらくは超低金利の時代は続くことが予想されており、中古マンションを含めた不動産の買い時も継続するとみられています。ただアメリカのトランプ大統領誕生に象徴されるように、いま世界は変革の時を迎えています。

それにより、予想のつかない政治・経済の動きや、それにともなう景気の変動が起こり、金利の状況を大きく左右することも考えられます。高い買い物なので焦りは禁物ですが、あまり悠長に買い時を捉えていると逃す危険性もあります。

いちばん大切なのは、そんな世の中の流れを見極めながら、「最終的には自分が買い時を決める」という高い意識と決断です。

中古マンションを購入するという希望があるのならば、常に知識の習得を怠らず、資金計画やこれから先の人生念頭に、物件の比較・検討を万全にすること。これこそが自分自身で買い時を引き寄せる大きなカギとなるのです。

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